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Title List

Jenre

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侘理 / 2009.10.16.(Fri)

縋りつくかのように手首に絡む指を振り払うことも押し返すこともできなかった。力なら日頃から鍛錬している自分の方が勝っているに決まってる。その容易さが、却って抗う選択肢を塗り潰しているのだ。これは優しさなんかじゃない憐れみでも譲歩でもない。ただ彼が溺れてしまえばいいとだけ願っている。


感情の名前を知る(島国) / 2009.10.12.(Mon)

甘くて優しい柑橘類のような香りが辺りを包んでいる。胸いっぱい吸いこむとなんだか懐かしいようなくすぐったいような、そんな心地がした。深呼吸して首をかしげたことに気付いたのだろう、本田が微笑みながら金木犀ですよ、とオレンジを散らした木を指さした。そうして先程と同じ心地を胸に抱き漸く、


ポニーテール(仏西) / 2009.09.23.(Wed)

普段は長い金髪の下に隠れている首のラインが存外美しい曲線を描いている事を知っている。キッチンに立つ時や夏の暑い日それから稀にベッドの中、で見るとつい無意識に視線が追ってしまう。好き、なのかもしれないけれど調子に乗る事が明白なので口にはしない…が、外出先で結ばせないのはせめてもの、


学パロ(ロマ西♀←ベル♂) / 2009.09.19.(Sat)

自分の放つ甘い香りに気付いたのだろう、机に伏せていた焦げ茶の頭があがった。何しにきたん?と寝起きの掠れ気味の声が尋ねる。それはもちろん、会いに。自分は理由もなく彼に会いに行くくせに、理由を尋ねてくるなんて不思議な人だ。チョコ食べます?彼女と同じ訛りで理由づけのチョコを差し出した。
(彼女が好きな人は彼女と違う訛りで喋るのに)


まるで免罪符 (ロマ西) / 2009.08.27.(Thu)

好き、すげぇ好き、好きだ、アントーニョ、好き。ロヴィーノが譫言のように繰り返すそれらを奥歯を噛み締めながら聞き流す。身体の奥で生じる熱に思考が上手くついて行かなくて胸が苦しい。日頃は全くと言っていい程聞く事の出来ないそれらはベットの上にだけ無数に転がっている。それじゃあ、まるで、

罪悪感と快楽の間でゆらぐロマが見たい切実。