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Title List

Jenre

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黄火 / 2012.08.18 (Sat)

「今日は俺が上でもいいっスか?」そう尋ねる声は平生を装っていたが、火神には弱っていることが伝わってきた。黄瀬の思い悩むことのほとんどが火神にとっては至極どうでもいいことなのだけど、それを言うと彼は拗ねてしまうので言わない。ただ縋るような目線で上に乗る黄瀬の背を撫でてやるだけだ。


火黄 / 2012.08.18 (Sat)

乱暴にされたい、という願いは聞き入れられたことがない。優しくされる方が辛いことを、黄瀬は火神と寝てはじめて知った。ぐずぐずに溶かされて自分が気持ちいいのかどうなのかすら分からなくなるような感覚はひたすらに毒だった。中毒になるのがこわくて逃げ出したいのに逃げられなくて今日もまた、


黒紫 / 2012.08.18 (Sat)

彼とは考え方が違う。頭ではそう分かっていても、黙っていられるほど大人ではなかった。こんな考え方をする人もいると分かってほしくて何度もぶつかり合って、きっと自分の方ばかり傷ついている。意見の否定と人格の否定は違うのだと、まだ割りきれていない。彼と分かり合える日を、夢にばかり見る。


赤黒 / 2012.08.18 (Sat)

全ての者の頂点に立つ彼を孤独と称したら、きっと誰からも笑われるのだろう。しかし負けることを知らない彼は、黒子にとって誰よりも孤独だった。きっと、最強と言われる青峰よりも。寄り添いたいのに、余りにもかけ離れた場所に彼はいる。凡人でしかない自分のラインに彼がいないことが酷く、歯痒い。


紫黄 / 2012.08.18 (Sat)

レモンタルトかチーズケーキ。紫原が呟いた単語に、黄瀬は首を傾げた。ポケットをがさごそ漁って、今はこれしかないと苺飴を出した。先ほど昼食を食べたがら別にお腹が減っている訳ではなかったが、大人しくもらっておいた。黄瀬の髪色が先のケーキを彷彿とさせて噛みつきたいことは、まだ黙っておく。