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Title List

Jenre

All / RKRN / Kuroko(XKise/other) / APH(rtmt/other) / T&B / SW / Other

黒黄 / 2012.11.07 (Wed)

身長の割に小さな顔にかかる髪は色素が薄い。それでも自分のそれとは違い、光をきらきらと反射して輝く。思わず目を細めると、くるりと金色が翻った。咄嗟に視線を反らす。別に見てないですよ。自意識過剰じゃないですか。嘆きを零した彼がまた前を向く。そして僕はただ静かに再びその輝きを見つめた。


火黄 / 2012.11.07 (Wed)

呼吸をするように優しい人に優しくされるのに慣れてしまって、最近少しこわい。自分がさして優しい人間ではない自覚はある。俺ももっとかがみっちに優しくしたい。試しに言ってみたら、それがもうすげー優しいじゃん、って頭を撫でられた。自然すぎる笑顔が眩しい。当分優しさで彼にかなう気がしない。


火黄 / 2012.11.07 (Wed)

時間を共有するに連れて、彼は優しさと甘さを惜しみ無く与えてくる。初めの頃こそ邪険にされたが、今はその影もない。しかし逆に黒子などに対しては、容赦が無くなってきているように見える。黒子よりも自分の方がよっぽどそういうキャラのはずだ。不安になって、自然な流れを装い、何故か聞いてみた。
「こう言うのアレっスけど、中学のときも今もよくどつかれてるから、慣れてるっていうか……でも火神っちは俺のことそういう扱いしないっスよね」「あー、そりゃ皆がおまえのこと好きで構ってんのは分かっけど、俺まで同じ構い方すんのは癪だろ。俺にしか出来ない方法でおまえを愛してやろうと思って」
聞いた俺の方がよっぽど恥ずかしくて、ずるずるとその場に座り込んだ。料理をしている途中の火神の声が頭上から降ってくる。でも今の俺には甘すぎて、まともに受け止めることが出来ない。俺はきっと、コンロにかけられた煮物と同じように、火神の手によって時間をかけてぐずぐずに崩されてしまうのだ。


火黄 / 2012.08.18 (Sat)

乱暴にされたい、という願いは聞き入れられたことがない。優しくされる方が辛いことを、黄瀬は火神と寝てはじめて知った。ぐずぐずに溶かされて自分が気持ちいいのかどうなのかすら分からなくなるような感覚はひたすらに毒だった。中毒になるのがこわくて逃げ出したいのに逃げられなくて今日もまた、


紫黄 / 2012.08.18 (Sat)

レモンタルトかチーズケーキ。紫原が呟いた単語に、黄瀬は首を傾げた。ポケットをがさごそ漁って、今はこれしかないと苺飴を出した。先ほど昼食を食べたがら別にお腹が減っている訳ではなかったが、大人しくもらっておいた。黄瀬の髪色が先のケーキを彷彿とさせて噛みつきたいことは、まだ黙っておく。