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Jenre

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初詣でおみくじをひいた文仙 / 2012.01.01 (Sun)

大吉、という文字を目にすると同時にそのみくじの紙は仙蔵の手に奪われた。文句を言う隙もなく、かわりにくしゃっとした紙が握らされる。溜息を吐いてそれを開けば、そこには凶の文字があって、項目の中で唯一恋愛だけがまともだった。横暴な恋人の1年の幸せを祈って、それを木に結びつけた。


文仙 / 2009.10.18.(Sun)

空気が乾燥した木枯し舞う日、切れた、という呟きに反応して視線を送る。唇を彩る真っ赤な血と白い柔肌との、色の対比の艶めかしさに思わず喉が鳴った。そのまま引き寄せられるように唇をよせれば、ガリッという音が聞こえる程強く舌を噛まれた。調子に乗るなと続く言葉。簡単に口開けやがったくせに!


あらしのよるに (雑伊) / 2009.10.18.(Sun)

立て付けの悪い障子の外でごうごうと風が唸っている。こんな嵐の晩には、あの人がふらりとやって来ることを知っていた。敢えて消されていない気配を察して、荒れる障子を開く。予想通りの彼はにこりと目を細めてみせたけれど、肝心の目が笑ってませんよ、雑渡さん。「こんな晩は傷が疼いていけないね」


学パロ(伊+仙) / 2009.08.17.(Mon)

スクリーン上では白黒の男が女に愛を語っていた。僕らの相性は塩化ナトリウム程だ、と。欠伸を噛み殺し続け、チャイム音でなんとか解放されたところで伊作が小走りにやって来た。「さっきのプロポーズだけど、塩化ナトリウムより酸化マンガンの方がいいよね」「私だったらどちらでもドン引きするがな」

原子同士が引き合う強さは塩化ナトリウム<酸化マンガン
気持ち悪い(褒め言葉)伊作が好き!



大正パロ (文仙♀←伊♀) / 2009.08.03.(Mon)

着付けの最後に長い艶のある黒髪を襟から外へかきあげる、ただそれだけの動作が好きだった。一瞬だけ浮かぶ白い項と流れる黒髪の色彩の対比にいつも目を離せなくなる。でも彼女のそのきめ細やかな白い肌も豊かな黒髪ももうすぐ彼の人のものとなってしまう。詮のない事と知っているせいで尚更に悲しい。