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アナザーストーリー/重・蜉蝣

 

忍術学園から水軍館へ向かう道中

陸酔いしてる蜉蝣の兄貴に肩を貸して歩く重

階段のぼるときに「よいしょっ」ていう重

重「蜉蝣の兄貴〜しっかりして下さい〜水軍感は……」

蜉「もうすぐか……?」

重「(頷きかけたのをやめて)まだ大分先ですよ、ていうかさっき忍術学園を出たばかりじゃないですか。ほら、まだあっちに忍術学園が見えます」

蜉「うぅ……おえぇ」

重「兄貴〜;船中四功の舵取りで男の中の男!でかっこいいのに陸酔いしてしまう弱点が……」

蜉「大丈夫だ……うぅ」

重「兄貴……」

蜉「なんで、この世には、陸があるんだ」

重「なんででしょうねぇ……って、みんな陸がなかったら困りますよ!」

蜉「俺は困らん!!」

重「そりゃ兄貴は困らないでしょうけど〜」

蜉「おええぇ」

しゃがみこむ重

重「ほら兄貴、俺が背負いますから!」

蜉「いらん!!」

ガバッと立ち上がる蜉蝣

重「えっ?」

蜉「先輩が後輩におぶさるわけにはいかないだろう!!」

重「(小さな声で)でもさっき肩は借りてましたよね」

蜉「なにか言ったか!?」

重「いえ!でも先にいった鬼蜘蛛丸の兄貴たちから大分離れちゃいましたよ」

蜉「心配するな!今頃鬼蜘蛛丸も陸酔いで止まっているはずだ!まあ陸酔いっていうのは休んだからってよくなるものではないんだがな」

重「そんな……!じゃあさっき忍術学園で休んだのって……」

蜉「実は休んだことにはならん!」

重「えぇー!」

蜉「心配するな!こういうこともあろうかと、前々から考えていたんだ」

坐禅をくむ蜉蝣

蜉「ここは海! ここは海!! ゆれる……ゆれる〜」

身体をゆらゆら動かす蜉蝣、横でおぉって見守る重

蜉「気分がすっきりしてきたぞ……次は、波がくる〜……波がくる〜!」

身体をさらにゆらす蜉蝣

重「なるほど!瞑想して身体で揺れを再現して、海にいるつもりになるんですね!」

蜉「次にうねりだ!前にも!横にも!上下にも!!」

身体をめちゃくちゃゆらす蜉蝣、そのゆれにあわせて周りではねる重

重「おおぉ……!」

蜉「そして大荒れの海だー!大荒れの海だぞー!」

左右にごろごろ転がる蜉蝣

蜉「もりもり力が湧いてきた……復活!!」

蜉「重!」

重「兄貴!」

蜉「重!」

重「兄貴!」

蜉「……やっぱりだめだ」

重「兄貴〜><;」

おしまい!

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